お子さまの将来を考えた矯正

子供の矯正 1期治療

1期治療について

1期治療は混合歯列期(乳歯と永久歯が混在している時期)に行います。

成長が盛んなこの時期に成長を利用してあごが拡がるように誘導します。

上下のあごのバランスを整え、正しい歯並び・噛み合わせを目指します。成長を利用するというのはこの時期でないとできない治療です。

永久歯列になってからの矯正ではあごを拡大することができないので抜歯が必要になったり、歯を無理に動かすことになったりしますが、混合歯列期から始めるとあごの成長をコントロールしながら治療ができるので歯を抜かずにすむなどのメリットがあります。

小児矯正は永久歯列を正しく並べることが最終目標です。永久歯が1期のみではきっちり並ばない場合には2期治療に移行しますが、1期治療を行うことで万全な準備ができているので2期治療の短期間で、簡単に済むようになります。

1期治療の治療方法

プレート(拡大床)

治療にはプレートという取り外しが可能な器具を使います。

1日12時間〜15時間程度を目安に装着していただきます。

装置の中央にあるスクリュー(ネジ)を回して拡大し、あごを拡げていきます。

プレート
プレート(拡大床)


急速拡大装置

急速拡大装置とは、上アゴに装着することで上アゴ自体を大きくする矯正装置です。色んな形がありますが、下記のようなのが一般的に使われています。

急速拡大装置の原理ですが、まずそれは固定式の装置です。小臼歯と大臼歯にバンドというワッカを付けたりして、上アゴにまず固定します。

そして、装置の真ん中には大きなスクリューが付いており、そのネジを回していくことによって装置を拡げていきます。装置を拡げると、上アゴの真ん中には正中縫合といわれる骨の接合部があり、そこが開くというわけです。

急速拡大装置のメリット
  • 固定式なので、確実に上アゴが大きくなる。
  • アゴが大きくなるスピードが名前の通り、早い。
  • アゴの拡大量が大きい。
急速拡大装置のデメリット
  • 最初は違和感が強く、発音や食事に影響が出る。→1週間くらいで慣れる
  • 子どもさんは装置に慣れやすいが、大人の方は順応性が低いため、中々慣れにくい→大人のかたはこの装置を使わないことも多い。
  • バンドというワッカを小臼歯に付けた場合は、見栄えが悪くなる。
具体的な治療法

装置の真ん中のネジをまわすことで、1日に1/4回転0.2mmくらいのスピードで拡げていきます。

10日で2mm、30日で6mm拡がることになり、非常に早いです。拡げるのは上アゴの正中縫合というところで、元々ある上アゴの左右のつなぎ目です。

ただ、この治療法が使えるのは、個人差はありますが13歳くらいまでが最適です。大人の方もできなくはないですが、色んな条件が必要になります。

来院間隔

子どもの矯正

1〜2ヶ月に1回程度来院していただき、あごの拡大の進み具合など見ていきます。治療が進んでくると来院間隔も開いてきます。(治療内容によってはお子さんだけで来院いただける場合もあります。)

来院時には歯のクリーニング・フッ素塗布・歯みがき指導・シーラントなども合わせて行い、虫歯や歯周病のリスクを下げて健康で丈夫な歯を育てていきましょう。

治療期間

治療期間は1〜3年です。その後はあごの成長や歯の生え変わりを見ていく経過観察の期間になります。永久歯が生え揃うのを待ち2期治療が必要かどうか判断します。

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