受け口は早い時期に治すことをおすすめします!
受け口は大きくなってから治すより、子どものうちに治療を開始すると完璧に治る可能性も十分あり、骨格や歯並びがきれいに治ります。
治療をせずにいても、自然に治る可能性は低く、あごがしゃくれていきます。あごがしゃくれてしまうと手術でないと治すことができなくなります。
子どものうちに受け口を治せば手術をしなくてすむ可能性が高くなります。
受け口治療は色んな方法があります。
それぞれの方法は、年令や症状で変わってきます。
大きく4つの治療法があります。
マウスピースをお口に入れて受け口を治す方法です。
受け口改善に効果的な治療法です。
プレオルソとT4K
というマウスピースを使用します
起きている間1時間+寝ている間だけ装着します。
マウスピースは柔らかいポリウレタン製ですので装着しても痛みはほとんどありません。お子さんも嫌がらずにつけてくれます。
マウスピースをつけるのは起きている間1時間と寝る時だけです。日中はつけなくてもいいので、幼稚園や学校で見た目を気にすることもありません。
マウスピースは取り外し可能です。食事や歯みがきのときには外せるので、矯正治療中に虫歯になるリスクも少ないです。
マウスピース矯正は装置の調整がほとんどないため一般的な矯正治療よりも通院の頻度が少ないです。
3才くらいからは「ムーシールド」という装置を就寝時にお口の中に入れて舌や口の周りの筋肉を整えます。
ムーシールドを装着して上あごの成長を促して、受け口の原因となっている舌の位置の高さを上げて、口周りの筋肉のバランスを整えることができます。
小さい子供が装置をお口に入れられるか心配される親御さんも多いのですが、装着するのは夜寝ている間だけですので負担も少なく、小さなお子さんでも問題なく使用していただいております。
受け口が改善するのにムーシールドを装着し始めて数ヶ月〜半年程度かかります。その後も後戻りしないように続けて装着していただき、装着期間としては合計で1年程度となります。
ムーシールドで受け口が治っても、成長期の後戻りや再治療が必要になるケースもありますので、中高生までは経過観察にお越しいただくようお願いしています。
7才くらいからは、取り外しが可能な「上顎前方牽引装置(じょうがくぜんぽうけんいんそうち)」で上あごを前方に成長させ、同時に下あごの成長を抑制する受け口治療を行います。装着するのは1日10時間程度、夜間寝ている時間だけです。10才以下なら上あごの成長が残っているので効果が高いです。横顔がとてもきれいになるとてもいい治療法です。
固定源としておでことあごにパッドをおいて、そこから上あごのお口の中にゴムを掛けます。ゴムが縮む力によって上あごを前に引っ張ります。装置の見た目が大げさなように思われるかもしれませんが、これまで使用された子供たちは治療にも協力的で嫌がったりすることもあまりありませんでしたのでご安心ください。
11才ごろまでには上あごの成長が終わりますので、11才を過ぎると「チンキャップ」という装置を使います。1日10時間程度装着して、下あごの成長を抑制します。
チンキャップで骨格をコントロールしながら、最終的にワイヤーでの矯正を行うとよりきれいな歯並びになります(永久歯が生えそろう12才以降くらいにワイヤーをつけ始めます)。
チンキャップは下あごの抑制効果が高い装置です。チンキャップを装着して頭を固定源にし、下あごの成長を抑えます。大変そうな装置に見えるかもしれませんが、使い勝手がよく、子供も治療に協力的です。
低年齢からの矯正は歯並びを治すだけでなく骨格から治す治療ですので、顔立ちがきれいになり、全身の健康にもつながります。
矯正治療といっても大人の矯正と子供の矯正では大きく治療方法が違います。
矯正歯科の中でも子供の矯正に詳しい矯正歯科を選ぶということが重要です。特に難しい受け口の治療はより専門の医院での治療が大切です。当院では子供の受け口矯正に力を入れております。
残念ながら受け口は自然に治ることがほとんどありません
特に自然に治る確率の低い受け口は<下の歯が上の歯よりも5〜6本出ているタイプ><噛み合わせが深いタイプ><両親や親せきなどに受け口の方がいるタイプ>などです。
また、大きくなってから受け口を治療する場合、外科手術が必要になる可能が高くなりますので、当院では低年齢からの治療をおすすめしています。
発音に問題が出ることがあります
受け口の場合うまく発音しづらかったり、相手が聞き取りにくいしゃべり方になってしまうことがあります。特に「サ行」や「タ行」などに影響が出やすく、舌足らずな話し方になったりします。
発音以外にも噛み合わせが悪くなり食事を前歯できちんと噛めないなど、さまざまな影響が出ることがあります。
また機能的な問題だけでなく、外見に対するコンプレックスを抱えてしまい心理的な影響を与えてしまう可能性もあります。
受け口を放っておくと下あごが成長がしすぎてしまう可能性も
思春期に身体が大きくの成長するのに伴い、下あごも急激に成長します。子供の頃に反対咬合の治療をせずにそのまま受け口が改善していないと下あごが成長しすぎてしまう可能性が高くなります。
低年齢から受け口治療はお子さんの負担も少なく、上下のあごの成長をコントロールした治療を行うことができますので、ぜひ早めにご相談ください。
「遺伝」や「癖」などが受け口になってしまう原因となります。
癖は舌のくせ(舌癖)や片方の歯ばかりで
噛んだりする噛み癖、頬杖なども関係します。
また赤ちゃんの時の偏った寝かせ方によっておこる
顔のゆがみが原因となることもあります。
1. 上あごの成長が足りない場合
2. 下あごの成長が過剰な場合
3. 上あごの成長不足に、下あごの過剰な成長が伴う場合
骨格が原因の受け口には上記の3種類があります。
大きな原因のひとつが上あごの成長が足りない場合です。上あごが成長が十分でなく、下あごが成長しすぎて受け口になります。そして下あごが成長しすぎると、上下の前歯の噛み合わせ逆になる(下の歯が上の歯より前になる)と、上あごの成長はより抑えられてしまい、下あごはさらに前に成長します。
子供の受け口の治療で重要なのが「上あごの成長を促進すること」と「下あごの成長を抑制すること」です。この大原則は骨格性の受け口でも遺伝性の受け口でも同じです。
骨格が原因の受け口の治療を始める時期は、少しでも早く始めることをおすすめします。
治療への協力が得られる3才頃から始められます。
上あごの成長不足によるところがほとんどの原因である5〜8才の骨格性の反対咬合は、できるだけ早く上あごの成長を促進させる治療を行って、下あごの成長とのバランスを合わせることが重要です。
上あごを拡げる装置と上あごを前に成長させる装置を使って上あごの成長を促進させます。
上あごの成長は10才ごろには終わってしまうため、6〜8才が上あごの成長を促進させるのに効果が出る年齢です。
上あごの成長が終わりに近づく9才以降は、下あごの成長は大きくスパートを迎えて、受け口の程度が大きくなる時期ですので、「上あごの成長促進」と「下あごの成長抑制」の治療を行います。
上下の前歯の位置が逆になっているだけの骨格性の問題がない受け口の場合もあります。その場合は6〜8才ごろに「リンガルアーチ」という装置を使った治療を行います。
比較的簡単な治療で逆の位置になっている前歯を上の前歯が出るように正しい位置に治します。